マニュアル: Mcast シェル
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last-updated: March 22, 2009
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名前
owmcastshell - Mcast シェル
書式
owmcastshell
[-p <shell port>]
[--acl <ACL file>]
[-n]
[-i <self ID>]
[-m <stat collector addr>[:<port>]]
[-t UDP|TCP]
[-a <algorithm name>]
[-r <routing style>]
[-s [<self address>[:<port>]]|<port>]
[--no-upnp]
[<host>[:<port>]] [<port>]
owmcastshell -h
説明
Mcast シェルは、マルチキャストを行う高レベルサービスである Mcast を制御する
コマンド言語インタプリタです。
structured オーバレイ上のノードを起動し、
標準入力やネットワーク越しに利用者からの指示を受け取り、
それに従って Mcast サービスを制御します。
オプション
コマンド行引数が与えられた場合、
Mcast シェルはそのノードと通信することでオーバレイに参加します。
無効なオプションや -h が与えられた場合には
ヘルプメッセージを表示します。
- -p <shell port>
- 指定された TCP ポートで待って、ネットワーク越しに
シェルのコマンドを受け取ります。
- --acl <ACL file>
- アクセス制御リスト (ACL) を指定されたファイルから読み込みます。
ACL ファイルには、例えば次の内容を記述しておきます。
allow 192.168.0.12
allow host.example.com
deny
これらの各行は上から下に解釈されていきます。
各行の 1つ目の文字列は `allow' か `deny' です。
各行には、2つ目の文字列としてホスト名か IP アドレスを記述できます。
上述の例では、192.168.0.12 と host.example.com からのアクセスが許され、
他からのアクセスは禁止されます。
- -n
- 標準入力からのコマンド読み込みを行いません。
ジョブ管理システム (例 Sun N1 Grid Engine) 経由で起動する際に使います。
- -i <self ID>
- 指定された ID を起動するノードの ID として用います。
ここで ID は 16進数で与えます。
このオプションが指定されなかった場合、
ID はノードのアドレスを元にして決められます。
- -m <stat collector addr[:<port>]>
- 指定されたアドレスを集計器、つまり
メッセージカウンタか Overlay Visualizer のアドレスとして使います。
Mcast シェルはすべての通信についてこのアドレスに報告します。
この報告もメッセージングサービス自体を使って行います。
- -t < UDP|TCP>
- 指定されたトランスポートプロトコルを使います。
指定されなかった場合は UDP を使います。
- -a <algorithm name>
- 指定されたルーティングアルゴリズムを使います。
ここで指定できるアルゴリズム名は、
"Chord" か "Kademlia"、"Koorde"、"LinearWalker"、"Pastry"、"Tapestry" です。
指定がない場合、Chord が使われます。
- -r <routing style>
- 指定された様式でルーティングを行います。
ここで指定できる様式は
"Iterative" か "Recursive" です。
指定がない場合、Mcast シェルは iterative ルーティングを行います。
- -s [<self address>[:<port>]]|<port>
- 指定されたアドレスを、起動するノードのアドレスとして用います。
指定がない場合、Mcast シェルは自身のアドレスを自動的に取得します。
このオプションは、複数の IP アドレスを持つ計算機や
NA(P)T ルータの内側にある計算機で役立ちます。
- --no-upnp
- UPnP での NAT 越え (UPnP NAT Traversal) 機能を無効にします。
シェルのコマンド
Mcast シェルは利用者からのコマンドを標準入力から読み込みます。
また、-p オプションが与えられた場合には、
ネットワーク越しにも読み込みます。
Mcast シェルが受け付けるコマンドは次の通りです。
- init <host>[:<port>] [<port>]
- 指定されたノードと通信することで、オーバレイに参加します。
- join <group name>
- 指定されたグループに参加します。
そのグループ内でマルチキャストを行うことが可能になります。
- leave <group name>
- 指定されたグループから離脱します。
- leaveall
- 参加している全グループから離脱します。
- multicast <group name> <message>
- 指定されたメッセージを、指定されたグループ内の全ノードに対して
マルチキャストします。
- groups
- 参加している全グループを表示します。
- neighbors
- マルチキャスト用の配送木における隣接ノードを表示します。
- status [<verbose level>]
- 経路表や直前のルーティング結果を表示します。
verbose level として負の整数が与えられた場合、表示内容を多少省略します。
- source <file>
- 指定されたファイルからシェルのコマンドを読み込んで実行します。
Mcast シェルは
自身のカレントディレクトリを起点としてファイルを探すので、
それに応じたパスを指定します。
- help|?
- ヘルプメッセージを表示します。
- quit|exit
- シェルから抜けます。
- halt|stop
- ノードを停止します。
- clear routingtable
- 経路表をクリアします。
- clear mcast
- ノードが保持している、マルチキャストについての状態
(例:配送木の構造) をクリアします。
- suspend
- ノードを一時停止します。
後で復帰させることができます。
- resume
- 一時停止したノードを復帰させます。
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